滋賀県野洲市の甲原医院です。内科・循環器・メディカルフィットネス・禁煙治療等、お気軽にご相談下さい。

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![]() メディカルフィットネスの効果について:高血圧症に対する効果
[2011/07/31 18:08:57]
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![]() メディカルフィットネスの効果について:高血圧症に対する効果
[2011/07/31 18:08:57]
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収縮期血圧、拡張期血圧を検討項目としました。
当院のメディカルフィットネスでは、運動開始前と開始後に血圧測定を行っていますが、
今回の検討に用いたのは運動開始前血圧です。
運動開始月の翌月の全血圧データの平均を算出し、
運動開始6ヶ月後の平均血圧と比較しました。
64例の中で高血圧症の患者さんは23例でした。
その中で、以前から高血圧症の薬物治療を受けておられる患者さんが14例おられました。
6か月の運動療法経過観察中に新たに降圧剤の開始、変更があった方が4例おられました。
この方々は降圧剤を処方し血圧を下げないと危険で運動療法が継続できない
(収縮期血圧160mmHg以上が続く)と判断された例でした。
この4例は検討から除外しました。
まず正常血圧の人も含めた60例での検討です。
収縮期血圧140.1→133.6 (mmHg) p=0.009
拡張期血圧84.9→82.0 (mmHg) p<0.05
収縮期血圧も、拡張期血圧も統計学的に有意に低下していました。
次に収縮期血圧の平均が140mmHg以上あった方15例を解析しました。
収縮期血圧149.2→141.3 (mmHg) p<0.01
血圧が高くコントロールされていない方にも降圧効果がありました。
平均血圧が130mmHg未満の8例の解析も行いました。
収縮期血圧126.6→122.3(mmHg) p=NS
血圧正常例、コントロールされている例での有意な降圧効果は証明されませんでした。
結論:高血圧症に対する効果について
・収縮期血圧、拡張期血圧は5カ月のメディカルフィットネスにより、あきらかな改善がみられた。
・正常血圧の方に対する降圧効果はなかった。