滋賀県野洲市の甲原医院です。内科・循環器・メディカルフィットネス・禁煙治療等、お気軽にご相談下さい。

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![]() メディカルフィットネスの効果について:LDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロールに対する効果
[2011/07/18 12:42:59]
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![]() メディカルフィットネスの効果について:LDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロールに対する効果
[2011/07/18 12:42:59]
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今回は脂質異常症(高脂血症)の結果です。
中性脂肪に関しては、絶食か食後採血かにより大きく値が変わりますので解析しておりません。
薬物治療に関しては、運動開始以前から13例の方が高脂血症の薬を内服されていました。
また、5例は6カ月の経過観察期間中にスタチンという高脂血症薬を開始されました。
この5例は検討から除外しております。
運動前と運動後(6か月後)のテータが記録できた52名に関して検討しております。
この中にはLDL、HDL値が正常範囲の方も高脂血症薬内服中の13例も含まれています。
LDL146→137(mg/dl) p<0.05
HDL56.8→58.6(mg/dl) p<0.05
LDLもHDLも統計学的に有意に低下、増加しているという結果です。
運動開始時のLDLコレステロールが140以上で、コントロールができていなかった32例は、
LDL165→148(mg/dl) p=0.004
とさらに著しい改善をしています。
一般的にはLDLコレステロールは運動療法では低下しづらいと言われています。
これは、運動時のエネルギーとして直接コレステロールを筋肉で使うことがないからです。
なぜ今回LDLが低下するという結果が出たのか?
それは、運動をするということにより食事を含めた生活全般に対する意識が
変わっていかれるからであろうと思われます。
もちろん栄養指導の役割も見逃せないと思いますが。
結論:LDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロールに対する効果について
・LDLコレステロール、HDLコレステロールとも6カ月のメディカルフィットネスにより、
あきらかな数値の改善がみられた。
・LDL140以上の治療対象になる方では特に著しいLDL値の低下が見られた。