滋賀県野洲市の甲原医院です。内科・循環器・メディカルフィットネス・禁煙治療等、お気軽にご相談下さい。
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■高血圧症はどれくらいから治療が必要なのでしょう?
これはガイドラインで決まっていて、医療機関で計測する血圧で140/90、自宅で135/85を超える血圧ならば治療が必要になります。ただし、1回でもこのラインを越えたらというものではなく、自宅でリラックスして測った血圧を10日から2週間記録していただいて、その血圧が平均して135/85を超える場合がそうなります。
■では、どんな治療法があるのでしょう。
一番、確実で、短時間に効果があらわれるのは、やはり薬物による治療です。しかしこれは、血圧が上昇する根本の原因を治療するわけではありませんので、薬で血圧が下がったからと言って、薬をやめるわけにはいきません。 当院では、食事カウンセリング、運動療法を行い、あるべき食習慣の獲得、生活に運動をとりいれることのお手伝いをいたします。(ただし、血圧が180/110を超える方は、初めから薬物で治療をし、そののち食事、運動を併用した方がいいでしょう) 食事中の塩分を控えて、少し体重を減らして、運動をする習慣を身につければ血圧はすこしずつ下がっていきます。
■どこまで下げたらいいのでしょうか?
65歳までの方は家庭血圧で125/80、診療所の血圧で130/85以下に、65歳以上の方は家庭血圧で135/85、診療所で140/90が「降圧目標」としてガイドラインで決まっています。当院でもこれを目標にして治療しています。 ただし、糖尿病や腎臓病、脳卒中や心臓病の患者さんは、その疾患ごとに治療開始血圧や降圧目標血圧が異なります。 |
生活習慣病はどれでもそうですけれども、血圧が少々高くても痛くも痒くもないものなんです。でも痛くも痒くもないからと言ってほおっておくと、血管が長年受けている高血圧症の刺激のため、本来持っていた伸縮性を失い、固く、いわば鉛の管のようになってしまいます。これを動脈硬化と言いますが、そこからさらに血管が細くなったり、コブのように拡がったりして心臓や頭の血管を傷めると心臓病や脳卒中を起こすようになります。
心臓病や脳卒中になる前に、血管への血圧の負担をとり血管が傷まないようにする治療として、血圧を下げる治療をするべきなのです。